06

私はあの人を知っている。私の中の貴女よりも。
でも、貴女がいなくたって、私はあの人を好きになったわ絶対。
私はもう貴女ではないの。私はもう私として生まれて生きてあの人を好きになったの。

…でも、きっとあの人は今でも貴女を望んでる。
たまに見せるあの人の顔は、私を見ながらもどこか違うものを見ている。
そしてそれは私よりも貴女が知ってる顔なんだもの。

ーーーーーーーーーーーーー

レムの話。